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香の本

, 荻須 昭大
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香の本電子ブックのダウンロード - 内容紹介作法や成り立ち、移ろう季節、香りの表し…… 奥深い香道の世界を、身近に手に取れる一冊に! これまで“他見を許さず”門外不出の扱いであった「香銘大鑑」を掲載し、香道にふれるなら欠かすことのできない1冊として、刊行後すぐに初心者から上級者まで、広く人気を集めた「香の本」。「組香解説」を加え、さらに便利に、バージョンアップした増補版です。内容(「BOOK」データベースより)門外不出―『香銘大鑑』を収録。作法、成り立ち移ろう季節、香りの表し…春夏秋冬、行事―折々にある組香を解説。お香歳時記。商品の説明をすべて表示する

以下は、香の本に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
流儀の理事を長年してきた筆者が、その流儀の退会を機に執筆した本です。流儀の中でも学事を担当してこられた方だけあって、様々な行式や式法の集成本といえます。流儀は家元権力が強いために秘伝・口伝というものが存在しており、こうした秘伝の公開が行われることは極めて稀で、筆者の行いたかったことに関しては一定の評価を示すことができます。しかしながら、本書にかかれている内容は必ずしも現在流儀で行われている内容と一致するわけではなく、またそうした内容の公開を行うことについての現在的な意義がどれほどあるのかについては、いささか疑問を感じます。学術的な研究というのは、そうした知識や内容を公開するのみならず、それらがどのような原点性をもち、かつ発展があって、現代にいたっているのかという道程が明瞭でなければ、独善的なものになりかねないからです。その意味では、本書は流儀の秘伝的要素を列挙してるにすぎず、その内容は流儀の内部の人間にとっては驚きの内容でしょうが、外的な意味においては研究書とは言えません。したがって、流儀の暴露本と言われても致し方ないと思います。とくに、本書に付属している香銘についての情報は誤解を生じやすい文献を選択しており、なぜこの文献を基底にされたのかがはっきりしません。香道の現代における刊行書はとても少ないだけに、もっと良質な文献を選択し、公開すべきであり、かつ複数を比較検討したものでなければ、情報としての正確性は無いのではないかと思われ、大変残念です。

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